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3.11


今日は3月11日。
5年前のこの日、東北地方を中心に大地震が発生し、多くの命が失われました。
あの時、ちょうど車の中で書き物をしていたのですが、仲間が悪ふざけをして車を揺らしているのかと思ったぐらい、はっきりと分かる大きな揺れでした。
「うわぁ地震やぁ」
と思ったのは数秒程度。
どこが震源かいなとテレビをつけたところ、それからは仕事にならなかったのを覚えています。

目を疑うとは、まさにこのことでした。

学校の卒業式も多く行われたであろうこの季節、
小学6年生だった子供たち
中学3年生だった子供たち
高校3年生だった子供たち
その多くは、あの日あの時、自宅や友人宅でまったりとした春休みを過ごしていたことでしょう。

あれほど大きな地震にも関わらず、それによる被害は軽微であったと言われます。
日本の地震対策は見事なものだと思います。
ただ、その後の大津波が、全てにおいて想定外だったのでしょう。
誰も知らない、誰も想像もできない、大きな津波。
それを察知して素直に避難した人の多くは死なずに済んだようです。
津波なんか恐るるに足りん、と無根拠に強気で居た人、
二階にさえいれば大丈夫とタカをくくっていた人、
そんな人が沢山いたようです。
まったり春休み組もその中に入っていたことでしょう。
高台に避難した人が撮影した動画を今でもYoutubeで見ることができますが、
破壊されていく街並みの他に、避難している人たちの姿も写っています。
ですが、そこには若者の姿がほとんどないのです。
12歳、15歳、18歳の若者たちは、どこにいたのだろう。
津波は余りに大きく、そして強すぎて、家も、ビルも、街並みを呑み込み破壊してしまいました。
死者15000人余・行方不明者2500人余

身近な家族の突然の死は、遺族にとって簡単に受け入れられるものではありません。
老い先短い年寄りでもそうなのに、子や孫がそうなった時には、正気を保てなくなるほどの苦しみを受けることになります。

昨夜、NHKで放送されていて『風の電話』の特集。
岩手県大槌町にある一つの電話ボックス。
黒電話が一つ置かれ、それは電話線にはつながっていない。
「線じゃ伝わんねぇ。風に乗せて届けるんだ」
設置した男性の言葉です。
家族を失った遺族が、ここを訪れ、一人でボックスに入り、受話器を握りしめ、それぞれが胸に抱いていた想いを話していく。
 こんなキツイ番組、私は知らない。
 
家族って、いつも円満で笑顔いっぱいで仲良くニコニコしてるわけではないでしょう。
私なんぞ家族関係でずーっと悩んでますもん。
だけど、互いに生きている。
話そうと思えば話せる。
それを気づかせてくれたように思います。

言いたいことを言わずに有耶無耶になっている事柄、
大切に思っているのに、つい照れて素っ気なくしている関係、
色々あるかと思います。
 
 それを果たせないまま死に別れたら、どれほど苦しまなければならないのか。

そのことを考える日。
それが今年の3.11。
私の3.11。

 
by matta_no_komeya | 2016-03-11 16:09 | 自分ごと | Trackback | Comments(0)

日々の出来事や思う事、感じた事を書き連ねてゆく自分史的徒然Weblogであります。


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