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繰り返す

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地球の公転が冬の軌道に入って一週間。
地球が規則正しく自転してくれているので、朝が来ました。

太陽に照らされる間、昼。
太陽に背を向ける間、夜。
秋、冬、春、夏。
海、浜、川、山。
晴、雨、雪、霧。
様々な自然現象を、人間は名前をつけて区別し認識しようとしてきたようです。

台風も大雨も竜巻も地震も
地球にとっては単なる生理現象のようなものなんだろうけど。


 雨あがりの水溜まりに産卵するトンボを見た時、
『こんな水溜まり、午後には干上がってしまうのに、トンボって馬鹿だな。産み落とされた卵が可哀相だよ』
と蔑んでいました。
が、ふと思ったのです。
自分はどう違うのか、と。
今生きてる社会と水溜まりの違いは何なのか、を思案し始めてしまいました。

懸命に生きて、ここなら大丈夫と信じて水溜まりに子孫繁栄を託すトンボ。
今の環境や社会がずっと続くと信じて生きている自分との明確な差異がどこにあるというのか。

人間は他の動物にはない知恵がある筈なんだけど、その大半を動物レベルの『単に生きる』活動に費やしているのではなかろうか。


自然の営みは、毎日移り変わっていく景色を見せてくれる。
なかった物が現れたり
あった物がなくなったり
白かったものが黒くなったり
濁った物が澄んだり

その繰り返しの真っ只中に自分はいるのだ。

若かった肉体は老い衰え
可愛かった少女は熟女になり
遊んでくれたオネエチャンから相手にされなくなり
友人知人が死んでゆく。

そう、
この命もいつか尽きる。
生まれたからには必ず死ぬ。
これは避けられない。

と、言葉では知っている。
人間の悪い癖だ。
知識を蓄えた時点で解ったと思い込んでしまう。
『そんな事わかってる』

でも、いざその場面に出くわすと、狼狽し泣き苦しむのは何故だろう。

やっぱり『解っていない』からなんだろな。
たからトンボと何ら変わらない毎日を送っているのだ。


私はトンボと何ら変わらない。

否、そんな筈はない。

トンボは昆虫
私は人だ。

自然や他人、そして自分さえも客観視できる能力がある。更に言葉まで操れる。

ある人が言っていた。
地獄とは言葉が通じない世界だ
人間界は言葉が通じる世界で
極楽になると言葉が必要ない世界になる
と。

人間だからこそ出来る事があるはずだ。
働いて食べて子を残す以外に、もっともっと大切な『やらなきゃならない事』があるはずだ。

特に今の平和で豊かな日本に生きる私たちは、何か大きな使命がある可能性が高いと思う。
人間界でも国や地域によっては、戦争や食糧難で生きるのがやっとという場合があるからだ。

とりあえず明日の食料の心配をしなくていい環境にあって、私は今日という時間をどのように使っただろう。

移り変わっていく水溜まりの中でジャバジャバ遊んだだけのような気がする。

せっかくの人間
せっかくの日本人
せっかくの健康体
なかなかないぞ、こんな恵まれた環境。


自然は繰り返す。
人間がどんなに破壊しても何くわぬ顔で営みを繰り返す。

その自然を前にして、学ぶのか、或いは奪うのか。

今回の命、できることなら間違えたくはない。

四方八方落とし穴。
無限ループの落とし穴。
出口はどこにあるのやら。
by matta_no_komeya | 2013-10-02 14:19 | Trackback | Comments(0)

日々の出来事や思う事、感じた事を書き連ねてゆく自分史的徒然Weblogであります。


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